映画 F1

映画

先日、話題のハリウッド映画『F1』を観てきました。
主演、すでに還暦を迎えたブラッド・ピット。
年齢を感じさせない鍛え上げられた肉体と、どこか傷んだ体の痛みをにじませながら、
過酷なF1の世界に身を投じるベテランドライバーを熱演していました。

舞台は、高度にデジタル化された現代F1の最前線。
そこへ飛び込んでいくのは、アナログな感覚を頼りに生き抜いてきた男。
経験(Keiken)、感(Kan)、度胸(Dokyo)という、いわゆる“KKD”で
テクノロジーに立ち向かう姿に、どこか日本人の「難波節精神」が重なり、
妙に胸が熱くなるものがありました。
私のような昭和世代には、こういう泥臭さに惹かれてしまうんですよね。

また劇中には、1990年代のF1人気が最高潮だった頃の雰囲気も感じられました。
特に、かつて大きな事故で話題となったマーチン・ドネリーの出来事を思わせるシーンが登場し、
当時を知る者としては非常に印象的でした。
そう、あの頃のF1は本当に「命懸け」だったのです。

気がつけば、開始からすでに1時間半。
そこからさらに1時間も、まったく飽きることなくスクリーンに釘付け。
テンポの良さと見応えあるレースシーン、そして何よりブラッド・ピットの存在感に惹かれて、
最後まで集中して観ることができました。

ブラッド・ピットの何気ない仕草や佇まいからは、歳を重ねた大人の余裕と色気がにじみ出ていて、
まさに「かっこいい」の一言。
若さとは違う魅力に、少し憧れてしまいました。

総じて、想像以上に面白く満足度の高い作品でした。
評価は★3つ。
F1ファンはもちろん、かつてF1を夢中で追っていた方にもおすすめしたい一本です。