今日は映画 『宝島』(movie-takarajima) を観に行ってきました。
上映時間が 191分、実に3時間を超える長編 ということで、
正直なところ「途中で疲れてしまうのではないか」と少し身構えていました。
けれども、いざ始まってみると、まったくそんな心配は不要でした。
時間を忘れてスクリーンに引き込まれ、最後まで集中して観ることができました。
むしろ「もっとこの世界を見ていたい」と思わせるほどの熱量を持った
作品だったと感じています。
物語の中心と意外な展開
最初は、瑛太さん演じるオンちゃん が物語の中心人物だと思いながら観ていました。
カリスマ的なリーダーとして、仲間たちを引っ張る存在になるのだろうと。
しかし序盤で意外にも彼が姿を消してしまい、
その後は「伝説のリーダー」「亡霊のような存在」として語り継がれていきます。
この構成はとても印象的で、観る側としても彼の影を常に意識しながら
物語を追うことになりました。
物語の主軸を担うのは、妻夫木聡さん、広瀬すずさん、窪田正孝さん の3人です。
それぞれの人生が複雑に絡み合い、時にぶつかり合いながらも、
20年という長い年月をかけて描かれていきます。
映画の中でここまで長い時間の流れを追うのは大変な作業ですが、
役者たちの演技力と重厚な演出によって、決して散漫になることなく
一貫したドラマが紡がれていました。
沖縄を舞台に描かれる真実味
舞台は、アメリカ統治下にあった沖縄。
作中では沖縄の言葉が随所に使われており、土地の雰囲気や人々の息遣いが
リアルに伝わってきます。
観ていると、単なるフィクションというよりも「当時の現実を切り取ってきたのでは」
と思わせるような真実味がありました。
私は日本に復帰した後の沖縄しか知りません。
だからこそ、このような作品を通して「当時の沖縄」がどういう状況に置かれていたのかを
疑似体験できることには大きな意味があると感じました。
映像と物語を通して歴史に触れることで、教科書の記述以上に心に刻まれるものがあります。
3人の正義とそれぞれの葛藤
物語の中心となる3人には、それぞれの正義や信念があります。
- 自分や仲間を守ること
- 沖縄の未来をどうすべきかという問い
- 日本やアメリカとどう向き合うのかという選択
それは立場によって大きく異なり、ときに正反対の方向を向くこともあります。
沖縄人、日本人、アメリカ人――それぞれの立場で見えるものはまったく違い、
簡単に答えを出せるものではありません。
映画を観終わった後も、「では自分ならどう考えるのか、どう生きるのか」と
問いかけられているような感覚が残りました。
こうした余韻こそが、名作と呼ばれる作品の証なのかもしれません。
上映中の注意とおすすめしたい世代
正直に言うと、3時間を超える上映時間なので、途中でイビキをかいて寝てしまった人の気配も
ありました。
内容が濃いぶん、体調が万全でないと最後まで楽しめないかもしれません。
観に行く際は、ぜひコンディションを整えて臨むことをおすすめします。
また、特に戦争やアメリカ統治下の沖縄を直接知らない世代にこそ観てほしいと思いました。
過去を知ることが未来を考える糧になる、そんな映画だと感じています。
P.S. 次に観たい映画
ちなみに、今週末からは気になる新作が3本公開される予定です。
どの順番で観に行こうか、今から少しワクワクしています。
しばらくは映画館通いが続きそうです。
✦ 映画『宝島』は、3時間の長さを超えて心を揺さぶる、重厚で力強い作品でした。観終わった後もなお心の奥に問いを残す、そんな体験をぜひ多くの人に味わってもらいたいと思います。
オンちゃんのネックレスは実物そのもの見たいの出来で、欲しくなりましたが
…やめておきました。

