今週は、趣の異なる2本の映画「ナイトフラワー」と「道草キッチン」を観にいきました。どちらも全く方向性の違う作品ですが、それぞれに心を揺さぶられる時間となりました。
■ 木曜に「ナイトフラワー」を鑑賞
木曜日は、いつものイオンシネマへ。
いつもの“ドリンク付きチケット+キャラメルポップコーン”のセットを手に、
落ち着く定番ルーティンで鑑賞スタート。
主演の北川景子が演じるのは、別れた夫の借金を抱えながら、
二人の子供を育てるシングルマザー。
昼はパート、夜はスナックと掛け持ちし、常にギリギリの綱渡りの毎日。
そのうえ、さらに追い打ちをかけるような出来事が次々と降りかかり、
観ているこちらまで息苦しくなるほど。
それでも挫けず、弱さと強さを抱えながら前を向こうとする母親像が、
非常にリアルで胸に刺さりました。
物語は、彼女が偶然手にしたドラッグをきっかけに、森田望智演じる女性格闘家と出会い、
流されるように“売人”の道へ足を踏み入れてしまうという展開へ。
この選択が幸せにつながるのか、それとも破滅へ向かってしまうのか──。
全編に漂う不穏な空気にハラハラしっぱなしでした。
結末も、バッドエンドを予感させながら“どうやらハッピーエンドらしい?”という
曖昧さが残り、観る側に解釈を委ねるスタイル。
この“答え合わせ”が気になり、思わず原作を注文してしまいました。
また、森田望智の女性格闘家のリアルさや、
渡瀬結美が演じる娘・小春のピュアさ、真っ直ぐな強さがとても魅力的で、
シビアな物語の中の救いにも感じられました。
■ 土曜日は横浜のミニシアターで「道草キッチン」
週末の土曜日は、「道草キッチン」を観るため横浜のミニシアター「ジャック&ベティ」へ。
上映館も上映期間も限られた作品なので少し迷いましたが、結果的に行ってみて大正解でした。


初めて訪れた町でしたが、商店街には人通りが多く活気があり、なんとも温かい雰囲気。
安くておいしそうな食堂やレストランが多く、どこに入るか迷ってしまうほど。
結局、商店街から少し離れたところにある、昭和感漂う喫茶店風のタイ料理店へ。
驚いたのは、ほとんどのメニューが500円という信じられない価格設定!
選んだ日替わりの野菜炒めは、味も量も大満足。
隣の席の方が食べていたオムライスもとても美味しそうで、次回の楽しみができました。



■ 「道草キッチン」は心がほぐれる作品
「ナイトフラワー」とは一転して、こちらは肩の力を抜いて観られる、のんびり穏やかな作品。
都会で喫茶店を営んでいた主人公が、再開発で店を閉じざるを得なくなるところから
物語は始まります。
そんな折、会ったことのない叔父の相続の連絡を受け、徳島へ移住することに。
土地の人との出会い、叔父の妻だったベトナム人のミンさんの存在、
そしてレシピを通じて人がつながっていく温かさが胸に広がる、癒しの物語でした。
映画を観終え劇場を出ると、入口でおじさんがポンデケージョ(ブラジルのチーズパン)を
販売していました。
映画のほのぼのした余韻もあって、つい手が伸びて購入。
大通り公園のイチョウ並木を眺めながら駅へ歩きつつ、ポンデケージョを頬張る
ゆったりした時間は、まさに“道草”のような心地よさでした。

■ 今週のまとめ
激しく揺さぶられる「ナイトフラワー」と、ゆったり心が解けていく「道草キッチン」。
全くタイプの違う2作品でしたが、どちらも観に行って良かったと思える映画でした。
