■ 視力の変化と白内障との出会い(2024年12月)
子どもの頃は視力が良く、遠くの黒板の文字だってくっきり見えていたのに、
小学校高学年になる頃から急激に視力が落ちていきました。
気づけば高校生になる頃には両目とも0.1を切り、そこから40年もの間、
コンタクトレンズが手放せない生活になりました。
そんな私の左目に異変が現れたのは5年ほど前のこと。
なんとなく左目の見え方が悪くなっているとは感じていたものの、
右目が0.8以上見えていたので、つい見て見ぬふりをしていました。
でも、ある日気づいたんです。「あれ?左目って、もうほとんど使ってないかも」と。
特に夜の運転や雨の日は、信号や標識が見えにくくて不安でいっぱいでした。
しかも最近はバイクに乗るようになり、視力の大切さをあらためて痛感。
どうにか視力を上げられないかと眼鏡屋に相談するも、「これ以上矯正できません」とバッサリ。
「じゃあ、どうすればいいのか?」と不安な気持ちで眼科を受診。
結果は「立派な白内障ですね」。
目薬での進行抑制を提案されましたが、ネットで調べるうちに
「これは手術を考えた方がいいかもしれない」と思うようになりました。
そして、年明けに開催される無料の手術説明会に申し込み。
私の新しい“視界”への第一歩が、ここから始まりました。
■ 手術までの道のり(2025年1月)
2025年1月6日、説明会に参加しました。参加者は私を含めて2人。
ネットで調べていた内容とほぼ同じだったこともあり、その場で手術の申し込みを決意しました。
1月11日の診察で先生と直接お話しし、手術は4月以降に決定。
ちょっと先だなと思いながらも、「これでちゃんと見えるようになるなら」と期待を膨らませました。
その後は着実に準備を進めていきます。
- 1月21日:健康診断を受診(手術前に健康診断結果が必要とのこと)
- 2月中旬~3月中旬:検査のためコンタクト使用を1ヶ月間禁止。
- 3月11日:手術前検査。ドライアイの症状もあり、「ジクアス」という目薬を処方されました。
- 3月26日:手術前の再検査と最終診察。問題なし。
- 4月9日:手術に向けたグループ説明会。リスクや注意点の説明を受け、手術の同意書をもらい、
手術3日前から使う目薬(オフサロン、モキシフロサシン)を処方されました。
普段何気なく使っていたコンタクトが使えないだけでも、こんなに不便なんだ…と実感。
メガネに戻る生活は、なかなかストレスもありました。
3月に入って手術前検査、診察、そして手術前説明会と続き、いよいよ現実味が帯びてきます。
目薬の指導や、同意書の準備、レンズの選択など細かなことも丁寧に説明していただき、
不安も少しずつ薄れていきました。
私はもともと強度の近視。
スマホやPCが中心の生活なので、30cm程度の距離に焦点を合わせた単焦点レンズを選択。
保険適用で片目5万円程度というのもありがたかったです。
■ 左目の手術(2025年4月16日)
ついにこの日がやってきました。少しの不安と大きな期待を胸に、病院へ。
14:15 受付
麻酔用の目薬、瞳孔を広げる薬など5~10分間隔で目薬を投薬され、
帽子とマスク、名札をつけてもらいます。
その間に何度も名前と手術する目の確認がありました。
15:00 待機スペース
シューズカバーを追加し最後の目薬を指して10分程度待機です。
前に手術した方が退出していき、いよいよ私の番です。
それほど恐怖はなかったのですが、流石に緊張してきました。
15:15 手術開始
椅子タイプの手術台で笑気ガスチューブをつけ
左目だけ出るようなカバーをかけます。
最後に先生から名前と手術する目を確認されて手術開始です。
目を固定するような器具をつけているようです。
目の前は手術用のライトがあり、そのライト以外は何も見えない状況になります。
目玉を直接押さえられているような感覚あるのですが、特に痛み等は感じることがなく
10分程度で手術は終了です。
途中何度か先生から、順調ですよと声掛けがあり安心させていただけます。
終了後の確認でも問題ないとのことです。
ただ、左目の見え方としては全体に赤紫色に見えてちょっと不安でした。
3:30過ぎ 手術終了
一旦手術室を出て、待機スペースのリクライニングシートで10分ほど安静にします。
ここで帽子、マスク、靴カバーをとってもらい待合室に戻ります。
全体に赤紫色に見えていたのがなくなりましたが、全体のぼやけている感じは残っています。
先生による術後の状態確認では「綺麗ですね」と太鼓判をいただき一安心です。
待合室で、今後の予定の確認と処方箋、夜用の眼帯とノンアルコール濡れコットンを
もらい今日の清算をして終了です。 今日はかけてきたメガネをそのまま使って帰宅します。
4:00 薬局へ
今日から1週間分の目薬4種類を受け取ります。
30分程度待ちましたのでトータルで2時間半ほどかかりました。
やはり緊張していたのか、ちょっと疲れました。
帰宅後
瞳孔を広げる薬を使っていたので眩しさがあったのと、
まだものがぼやけて見える感じが残ります。
翌朝の衝撃
ぼやけて見える感じは無くなって割とはっきり見えるようになりました。
パソコンの画面をみてびっくりしたのですが、これまで白だと思っていたところが
思った以上に黄色味がかっていたことがわかりました。
右目で見ると黄色味がかっていて、手術した左目で見るとくすみが取れた、
青いようなまぶしい白になっていました。
裸眼では視界全てがぼやけていたのが輪郭がわかるくらいのなっていて感動です。
通院
手術後の検診を受けてきました。特に問題なく綺麗ですとのことで一安心です。
今日は現状に合わせた貸し出し用のメガネをもらって帰ってきました。
このあと、2日間 術後の検診に通い、来週に右目の手術となります。
ちょと楽しみになってきました。
■ 右目の手術(2025年4月23日)
先週左目の手術が終わり、今週は右目の手術でした。当日はほぼ左目と同じスケジュールでした。
2:15 受付
3:00 手術室の待機スペースへ
3:15 手術室へ
今回の右目の方が左目よりも若干視力があったせいか左目の手術の時には全く見えなかった
手術用具がおぼろげに見えてしまい怖い思いをしていました。
そのせいかもしれませんが、今回の方が痛みが少し大きかったように思えました。
ただ、手術時間はほぼ同じ5分程度で、今回も術中に先生から
順調ですよの声掛けがあり、少し怖さをやまらげてもらえました。
3:30過ぎ 手術終了
一旦手術室を出て、待機スペースのリクライニングシートで10分ほど安静にします。
前回同様に手術直後は視界が赤みがかっていましたが、休憩後には無くなっていました。
ただ、全体のぼやけている感じはまだ残っていました。
待合室で、今後の予定の確認と処方箋、夜用の眼帯をもらい今日の清算をして終了です。
今回は先週から借用しているメガネを使って帰宅します。
帰宅後
瞳孔を広げる薬を使っていたので眩しさがあったのと、
まだものがぼやけて見える感じが残ります。
借用中の眼鏡ですが、左目は手術後の視力に合わせてもらってありますが、
右目は施術前の視力に合わせてあるので強すぎるためクラクラして気持ち悪く
なってしまうので、早々に諦めて早めに就寝です。
翌朝
今回もぼやけて見える感じは無くなって割とはっきり見えるようになりました。
これまで右と左の視力差が大きくほとんど右目だけでみていたので
久しぶりの両目でものを見る感覚にしばらく感動していました。
裸眼では30cm程度にピントが会うようにレンズを選択したので、
遠方資料くは0.1程度ですが、これまで0.02程度だったので眼鏡なしでも
普段の家の中での生活はそれほど不自由なく過ごせそうです。(一安心)
通院
手術後の検診を受けてきました。特に問題なく綺麗ですとのことでした。
視力の合っていなかった右目も合わせてもらい、綺麗に見えるようになりました。
この後1ヶ月程度は感染症予防の目薬と通院、無理のない生活が必要とのことですが
とりあえず、手術は大成功だったと思います。
P.S.
今日の受診の際に気になっていたことを先生に聞いてみました。
白内障で濁った水晶体を砕いて取り除き、水晶体の膜の中に入れるのですが
水晶体が合ったところは、手術後どうなるのか気になっていました。
眼球の中は全て液体で満たされていて、人工レンズを入れた水晶体の膜の中も
その液体で満たされているんだそうです。
レンズを入れた後は水晶体の膜がレンズに張り付くような形になるとのことでした。
手術の時に何か入れているのかと思ったのですが、もともと目の中にあるものでした。
■ 1ヶ月後検診(2025年5月23日)
手術から1ヶ月が経過し、定期検診を受けてきました。
先生からは「完璧、炎症もなし!」と自画自賛され、私も安心しました。
術後は1日4回の目薬を続ける日々で少し手間でしたが、その甲斐もあって快適に過ごせています。
裸眼視力は0.1程度に調整してもらったので、室内ではメガネなしでも
問題なく生活できるようになりました。
今後は、外出用にワンデーのソフトコンタクト、運転用に遠近両用メガネ、
そして自宅用に中近両用メガネの2種類のメガネを用意する予定です。
■ 最後に
手術を決めた1月の時点では、6月までかかるなんて気が遠くなりそうでした。
でも、今振り返れば、あっという間の時間でした。
何より、見える世界が変わったということが、私の心にも変化を与えてくれました。
視界がクリアになったことで、気持ちも晴れやかに。
毎日がちょっと明るくなったような、そんな気がしています。
来週はついにSSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)に参加予定。
新しい視界で見る朝日と夕日、きっとこれまで以上に美しく感じるはずです。
楽しみで仕方ありません。
以上が私の白内障手術体験記です。同じような悩みを持つ方の参考になれば幸いです。