映画 リライト

映画

今日もまたイオンシネマで映画『リライト』を観てきました。

正直なところ、最初はそこまで期待していたわけではなかったのですが、良い意味で裏切られました。思っていた以上に物語が凝っていて、どんどん引き込まれていきます。

ストーリーは一見、静かで淡々と進んでいくように見せかけて、実は随所に伏線が張られていて、それがラストでしっかりと効いてくる。
「この話、どうやってオチをつけるんだろう?」と最後まで気になっていたのですが、
セリフで全てを説明するのではなく、登場人物の表情や仕草、演技の力だけで観客に
“わからせる”という手法が見事でした。
説明過多な作品が多い中で、逆にこの潔さが印象的で、ラストシーンは静かに、
でも確かに心に響くものがありました。見終えた後には、不思議とスッキリとした気持ちに。

そして、個人的にもう一つ嬉しかったのが、舞台となった尾道の風景。
何年も前に旅行で訪れた街だったのですが、あの坂道や細い路地、港の風景などが
スクリーンに映し出された瞬間、「ああ、懐かしい」と思わず声に出しそうになりました。
時間の流れがゆったりと感じられる場所で、映画の中でもどこか“時をかける少女”を
思わせるような、懐かしくも幻想的な空気が漂っていたのも印象的でした。

作品全体としては、静かで深く、余韻の残る作品。
観終わってからもしばらく、あの物語の続きを想像したくなるような…そんな映画でした。
また尾道のあのロープウェイに乗ってみたいと思いました。★★