映画 THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE

映画

今日は「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」を見にいきました。
会場はいつものイオンシネマ。
わりとマイナーめの作品なので正直それほど混んでいないだろうと思っていたのですが、
意外にも客入りはまずまず。
小さめのスクリーンではありましたが、座席の3割ほどが埋まっており、
ちょっと驚きました。どうやらコアなファンも多い作品のようです。

さらに今日はラッキーなことに、ポップコーンかドリンクのどちらかが無料でつく
キャンペーンをやっていて、迷わずポップコーンを選択。
こういう“ちょっとしたおまけ”って、思いがけず嬉しいですよね。
映画が始まる前から、すでに気分が上がりました。


この映画は、俳優のオダギリジョーが脚本・監督・編集まですべて手掛けた意欲作。
そして、本人が警察犬「オリバー」として着ぐるみ姿で登場するという、
かなり異色のファンタジー映画です。
オダギリジョーの世界観が存分に詰まった、奇想天外で独特な空気感。
現実と非現実が入り混じるような構成で、まるで夢の中をさまよっているような感覚になります。

もともとこの作品は2021年と2022年にNHKで放送されたテレビドラマが原作で、
今回はその劇場版。
ドラマ版を観ていたファンにとっては待望の映画化といえるでしょう。
私はドラマ版を見ていなかったのですが、それでも十分に楽しめました。
むしろ「これをきっかけにドラマを見てみたい」と思わせるほど、完成度の高い作品でした。

キャストも非常に豪華で、レギュラーメンバーとして池松壮亮、麻生久美子、本田翼、岡山天音、黒木華、嶋田久作、香椎由宇、永瀬正敏、佐藤浩市といった実力派が勢ぞろい。
さらに映画版では深津絵里、吉岡里帆、鹿賀丈史、森川葵、髙嶋政宏といった
追加メンバーが加わり、まさに“贅沢なキャスティング”という言葉がぴったり。
ほんの少しのシーンでも存在感を放つ役者ばかりで、画面の隅々まで見逃せません。

物語は、一見シュールで不条理。
どこかで見たような風景の中に突然「枠だけのドア」が現れ、それをくぐると
不思議な世界に繋がっていく——そんなシーンが何度も登場します。
ストーリー全体に“くすっと笑えるユーモア”が散りばめられていて、
シリアスになりすぎず、でも何か深いメッセージを感じさせる。不思議なバランスの作品でした。

個人的には、オダギリジョーらしい“あえて説明しすぎない構成”が印象的でした。
観る人の感性で解釈が変わるような余白があり、「これってどういう意味だろう?」と
後から考えさせられるのが魅力です。


オダギリジョーの監督作品というと、以前見た「時効警察」を思い出しました。
あのときも独特のテンポと笑いのセンスが光っていましたが、今回はさらに
自由でアーティスティック。映像表現にもかなりこだわりを感じました。
カメラワークや編集、音楽の入り方など、商業映画というより“オダギリジョーという
アーティストの作品集”を見ているような感覚。
好き嫌いが分かれるタイプかもしれませんが、私にはとても新鮮でした。


映画を見終えたあとは、本厚木駅近くの「麺堂 油印」で昼食をとりました。
初めて入ったお店でしたが、店員さんの元気な挨拶と丁寧な接客が印象的。
カウンター席のみのシンプルな店内ながら、各席に調味料やトッピングがきちんと並んでおり、
味の変化を楽しめる工夫がされています。

いただいたのは、肉盛三昧(一番高いやつでお肉いっぱい)。
濃いめのタレと太めの麺がよく絡み、かなり食べごたえのある一杯でした。
並盛りでも十分ボリュームがあり、映画で使ったエネルギーをしっかり補給できました。


映画も食事も大満足の一日。
オダギリジョーの独特な感性に触れ、いつもとは少し違う世界をのぞいたような
不思議な余韻が残りました。
ドラマ版の「オリバーな犬」も見て、この世界観をじっくり味わってみたいと思います。