坂東三十三観音めぐり2日目 31番,30番

御朱印

坂東三十三観音めぐりの2日目(2024年11月8日)。
昨日33番、32番を訪ね、一宮町に宿泊し、今日は千葉県内にある31番・30番札所を訪ねて、
南房総をぐるっと巡ってきました。
朝は少し早めに宿を出発し引き続きの好天、道中の寄り道や食事も楽しみながら、
自然の中を走る気持ちの良い一日になりました。


早朝の出発に備え、宿を少し早めに出て茂原のコメダ珈琲で朝ごはん。
久しぶりに訪れるコメダでは、定番のモーニングをいただきながら、
今日の巡礼ルートを地図を見ながら再確認。
ボリュームたっぷりのパンとたまごでエネルギーをチャージし、
のんびり1時間ほど過ごしてから8時ごろに出発です。


まずは国道409号を使って**笠森観音(笠森寺)**へ向かいます。茂原からおよそ30分。
駐車場にバイクを停めると、目の前にはしっかりとした階段が現れます。
昨日に続き、どうやら坂東札所は「登ってこそ」の場所が多そうです。

歩き出してすぐはちょっと後悔しそうになりますが、
登りきったときに広がる景色と達成感は格別。
登った者にしか味わえないご褒美のようなものです。

このお寺は、階段の先にもまだ緩やかな上り坂が続きます。
しかしその道中は静かで、風の音や鳥の声に耳を傾けながら歩くのが気持ち良く、
むしろ癒される参道でした。

仁王門では風神・雷神が出迎えてくれ、その先にそびえ立つ観音堂が目に飛び込んできます。
この観音堂は**日本で唯一の「四方懸造(しほうかけづくり)」**という建築様式で建てられており、
まるで山の中に浮かんでいるような堂々とした姿。
思わず「かっこいい」と声が漏れるほど、印象的な佇まいでした。

観音堂の外周はぐるりと一周できる回廊になっていて、そこから眺める一面の緑もまた格別。
帰りは弁天谷池を経由する遊歩道を通り、展望台からの景色も楽しみながら駐車場に戻りました。


続いて向かったのは、木更津方面にある高倉観音(高蔵寺)
再び409号に戻り、途中で県道33号へ入って南下。
およそ1時間の行程ですが、最後の最後で道を間違えてしまい、お寺の周囲をぐるっと一周…。
方向音痴が顔を出してしまいました。こういうの、私の旅あるあるです。

とはいえ、このお寺は駐車場の目の前に山門があり、すぐそこに本堂というコンパクトさ。
階段も坂もなく、少しホッとする瞬間です。

高蔵寺では本堂の床下にある「観音浄土巡り」という珍しい施設に立ち寄りました。
暗い通路を進みながら、本尊を真下から拝観できるような構造になっており、
なかなかのインパクト。中にはちょっとユニークな展示もあり、思わず笑ってしまう場面も。

さらに本堂の裏手には「胎内くぐり・福わ内」というパワースポットや、
厄除けとして知られる「かわらけ投げ」も体験でき、見どころの多いお寺でした。


お参りを終えて向かったのは、事前に調べて気になっていた**「田舎レストランじんべい」**。
県道33号から92号に入り、さらに細い脇道を入ったところにある隠れ家的なお店です。木造の落ち着いた店内は手作り感があり、ちょっと薄暗くて静か。のんびり食事ができる空間です。

メニューを見てかなり惹かれたのが「かじめ丼」と「アジフライのセット」。
“かじめ”というのはあまり馴染みがなかったのですが、見た目は鰹節のようで、
口に入れるとメカブのようなネバネバ食感の海藻
これが意外にもご飯によく合い、クセになる味でした。
気に入って、お土産に一袋買ってしまいました。


食後は帰路へ。県道92号から465号を走り、富津市内で国道127号に合流。
海沿いの道を走りながら金谷港へ向かいます。

途中、港のそばのお土産物屋さんで小休憩。
広い駐車場で記念撮影をして、13時発の東京湾フェリーに乗船。
穏やかな海を眺めながら、久里浜港へと戻りました。


フェリーを降りてからは昨日と同じルートで自宅へ。
3時間ほどの帰路を経て、夕方5時前には無事に帰宅しました。

南房総の自然に囲まれた中での巡礼旅は、爽快感と静けさが入り混じった、
心地よい2日間となりました。
階段を登ったり、道を間違えたり、ちょっとしたハプニングも旅のスパイス。
久しぶりに感じる「心地よい疲れ」が体に残り、とても満足のいく巡礼となりました。

これからものんびりと、坂東三十三観音めぐりを続けていこうと思います。