今日は映画を見にいく予定だったのですが、急遽予定を変更し、
映画は日曜日に行くことにしました。
その代わりに日本橋まで出かけて、「ぜんぶ北斎のしわざでした展」を見に行ってきました。
朝8時に決めて、8時半に家を出発、そして会場に到着したのは10時。
なかなかタイトなスケジュールですが、早めに動いたおかげで
予定通り入場することができました。
ぜんぶ北斎のしわざでした展
会場は銀座線京橋駅そばの「CREATIVE MUSEUM TOKYO」(TODA BUILDING 6F)。
開催期間は2024年9月13日から11月30日までです。
以前「五大浮世絵師展」を訪れた際に「北斎漫画」について紹介されていたのですが、
今回はその「北斎漫画」が中心の展示。
北斎は30以上の画号を持ち、実に3万点以上もの作品を残したといわれています。
その中でも、世界的に有名なのはやはり「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」でしょう。
今回の展示では、浦上氏が個人で1700点も所蔵しているというコレクションの協力を得て、
「北斎漫画」全15巻、「富嶽百景」、そして読み本の挿絵など、
400点以上の作品が並んでいました。
読み本の挿絵としては『椿説弓張月』、『新編水滸画伝』、『釈迦御一代記図会』なども展示され、
どれも迫力と躍動感に満ちた作品ばかり。
写実的でありながら、今にも動き出しそうな勢いを感じます。
集中線・効果線、爆発や閃光、波や風といった自然現象、時間の流れを描いた表現、
さらには妖怪や幽霊、略画や一筆画など、現代漫画やアニメのルーツを思わせる
要素が随所にありました。
当時の浮世絵や肖像画のような型にはまった画風とは違い、
写真のように一瞬を切り取ったリアリティのある作品や、
フレームを飛び出す構図など、北斎の発想力と画力に改めて驚かされました。
これほど後世の芸術や漫画表現に影響を与えたのも納得です。


特に印象的だったのは「富嶽百景」の後書きに紹介されていた言葉。
「私は、6歳から物の形状を写す癖があり、50歳ごろから数々の作品を発表してきたとはいうものの、70歳以前に描いたものは、実に取るに足らぬものばかりである。73歳にして、ようやく禽獣虫魚の骨格や草木の生え具合をいささか悟ることができた。だから80歳でますます腕に磨きをかけ、90歳では奥義を究め、100歳になれば神妙の域に達するだろう。百数十歳ともなれば、一点一画が生き物のごとくなるであろう。」
実際には北斎は90歳で亡くなっていますが、なおも上を目指す強い思いがにじみ出ています。
絵に人生を捧げ、最後まで進化を続けようとした姿勢には胸を打たれました。

テーマカフェ「北斎食堂」
展示をじっくり見ていたら、気づけば2時間以上。
お腹も空いたので、併設されている「北斎食堂」でランチをいただきました。
私は「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏蕎麦」と「北斎 抹茶ラテ」。
妻は「北斎ブルーオムライス」「冨嶽クリームソーダ」「海上の不二クレープ」。





どのメニューも北斎ブルーを基調にデザインされていて、見た目からして楽しめます。
お値段はやや高めですが、コンセプトカフェと考えれば納得。味もなかなか美味しかったです。
ちなみに、妻のデザート「海上の不二クレープ」を食べる前にひっくり返して
床に落としてしまったのですが、スタッフの方が新しいものを作ってくださいました。
本当にありがたかったです。
クレープにはピンク色のソースがかかっていて、みたらし味が意外なアクセントに
なっていました。
江戸奇譚 〜謎解き街歩き〜
ランチのあとは、せっかくなので「江戸奇譚」という街歩き型の謎解きに挑戦。
吉原編と日本橋編があるのですが、今回は日本橋の街を歩くコースを選びました。


まず日本橋観光案内所でキットを購入しスタート。
ところが最初から三越と高島屋を間違えるという失敗(笑)。
謎解きはなかなか難しく、頭をひねる場面も多かったですが、その分達成感もひとしお。


日本橋から三越前、小伝馬町、人形町へと、約4kmのコースを4時間ほどかけて散策しました。
謎解きをしながら歩いたせいか、距離のわりに疲れは少なく、
むしろ街の新しい一面を楽しむことができました。
老舗のお店が多く残っていて、大都会の中に日本の文化がしっかり
息づいていることを感じられたのも印象的でした。

まとめ
帰りはロマンスカーで少しのんびりしながら帰宅。北斎の偉大さに触れ、
さらに街歩きと謎解きも楽しめて、充実した一日になりました。
P.S.
北斎の娘をテーマにした作品「おーい、応為」もぜひ見に行きたいと思います。
そして今週は「THEオリバーな犬」を映画館で鑑賞予定。こちらも楽しみです。
